ブランド化促進を目指して

南魚沼市では市内産品のブランド化促進を目指し、令和3年度より「にっぽんの宝物プロジェクト」に参加しています。「にっぽんの宝物プロジェクト」は、各地域の生産物、商品、技術を国内外へ紹介・販売支援を行うもので、「地方の原石」を全国・世界レベルのヒット商品に育てるプロジェクトです。今回は「にっぽんの宝物JAPANグランプリ2022‐2023」で肉・海産物調理/加工部門グランプリを受賞した、「龍寿し」店主の佐藤正幸さんをご紹介します。

佐藤 正幸 さん

Masayuki sato/54歳

市内の高校を卒業後、東京や県内での修行を経て父が創業した龍寿しへ。現在創業56年の2代目店主として、「ここでしか食べられない」味覚体験を提供し、県内外のファンを始め、海外からのファンも魅了し続けている。

龍寿し Ryu Sushi

●新潟県南魚沼市大崎1838-1
●TEL:025-779-2169
●定休日:水曜日他不定休
●HP/http://www.ryuzushi.jp/index.html

”遠く離れたお客様に届けたい 自宅で食べられる本格バラちらし”

龍寿しについて教えてください。

佐藤 正幸さん(以下敬称略) 「龍寿し」は昭和42年に父が創業しました。私が2代目店主になってからは南魚沼の山間地域でしか食べられない味覚体験を提供したいと、地元の野菜や山菜を使用し、新しい組み合わせに挑戦しています。地元の方を始め、県外の方にも楽しんでいただけるメニューを考えています。

「お家でまるで出来立てバラちらし」について教えてください。

佐藤 新型コロナウイルス感染症で初めての緊急事態宣言時に、関東に住むお客様から「自宅から出られず、佐藤さんのお寿司が頭から離れません。宅急便で送ってもらえませんか。」という一言がきっかけで遠く離れたお客様にも出来立ての味を損なわず、おいしく召し上がっていただける商品の開発に取り組み始めました。
 「お家でまるで出来立てバラちらし」は南魚沼産コシヒカリをベースとして厳選したネタを使い、いくらでも食べ続けられる『最後まで食べ飽きしない冷凍ちらし』です。新潟県産のイクラやイカを始め、全国から仕入れたマグロや鯛、真タコ、天使のエビ、ホタテなどが入っています。シャリには甘えびのおぼろ、かんぴょう、卵焼きを併せています。わさびは地元でも珍しい「魚沼わさび」を使用しています。

にっぽんの宝物JAPANグランプリ出品の経緯を教えてください。

佐藤 新聞で偶然「にっぽんの宝物グランプリ」を知り、認知拡大のため出品を決意しました。「冷凍バラちらし」というアイディアや出来立てのような味でクオリティの高さを評価され肉・海産物調理/加工部門グランプリを受賞することができました。外出が難しい方やご自宅で本格的なバラちらしを味わいたい方に召し上がっていただきたいですね。

今後の目標を教えてください。

佐藤 南魚沼ならではの雪国の食、地域の文化を表現することで龍寿しでしかできない唯一無二の味や体験を提供し続けたいと考えています。南魚沼には世間にまだまだ知られていない素材で、全国でブランド化されている素材よりもおいしいものがたくさんあります。そういった地元の素材を使うことで地域の発信に繋げ、最終的には地域経済も潤っていけばと考えています。
最近は地元の小学校で講師依頼や職場体験の受け入れなど、地域の子どもたちと交流があるのですが、自分の働き方を伝えていくことで、「地元で働くのも悪くないな」と感想を書いた児童もいました。若い方が市外に出て行く傾向がありますが、地元の若い世代に背中を見せていき、地域に貢献できればと思います。